コントユニット青点滅の日誌

青点滅の主催、ワカバヤシが書くブログです

女芸人No.1決定戦「THE W」2019を面白く観られたことが嬉しい

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「THE W」

女性芸人のナンバーワンを決める大会ということで、2017年から始まったお笑いの賞レースです。M-1はテレビ朝日系、R-1はフジテレビ系、キングオブコントはTBS系で放送していて、日本テレビ系だけずっとゴールデンのお笑い賞レースがなかったのですが、この大会が生まれて今年で3回目。

いろいろ課題のある大会

女性芸人だけでナンバーワンを決める? どんな番組になるんだろうと思っていた2017年、ゆりやんレトリィバァさんの優勝で幕は閉じました。確かに「ゆりやんってすげー!」という記憶は残ったものの、アジアンさんのど直球漫才と、紺野ぶるまさんの漫談に勝敗がつくことにも違和感があったり、いまいち盛り上がっていない空気のまま番組が終わった印象がありました。

そして第2回の2018年。阿佐ヶ谷姉妹さんが優勝したものの、やはり予選を勝ち抜いて決勝進出している猛者たちのはずなのに、未完成感のあるネタが披露されていたりと、またしても盛り上がっていない感が強く残ったまま番組が終わったと感じていました。

そもそも、12月上旬の放送ということで、この時期は特番でネタ番組も増えてくる時期ですし、何かとお笑いに触れて目が肥えてきている時期でもあります。そこそこのお笑いフリークになるとM-1の準決勝なんかも目に触れたりしますし、完成度の高いネタを結構見ている時期に、荒削りなTHE Wの出場者たちが、結構ツラく見えてしまうという側面もあるかもしれません。

 

123☆45の変化球と3時のヒロインが良かった

そんな「またTHE Wか……」という感覚で観始めたわけですが、Aブロック3組目に登場した123☆45さんの漫才が、後半から変化球でぐいっと曲がってきて面白かった。ただ、しばらくお笑いから離れてブランクあったのが勿体なかったかな。45さんのツッコミがちょっと死んでしまっていて123さんのボケだけで進行していたのが残念……。ツッコミとして、お客さんと123さんの間に立てるようなポジションをとれていれば、評価も高かったと思います。(123☆45さんは僕が東京に住んでた頃に存じているので多少思い入れもあり)

で、Aブロック5組目に登場した3時のヒロイン3時のヒロインです。

トリオ漫才という実は結構難しいことをやっていたのですが、かなで&ゆめっちのキャラクターがドカンと迫ってきて、正直なところ「面白い!」というより「あ、この人たち売れる」という感覚の方がズバッと来ました。それだけ、自分たちの顔面インパクトと、意外にも踊れるというキャラクターをきっちり売り込めるショーだったと思います。狙っていたかどうかわからないけど、ボケの種類がキャラ推しになりすぎてないところも、もっと観たい欲がかきたてられて良かった。

 

今年は成功じゃないでしょうか

なにをもって成功、失敗なのかよくわからず書いてますが(現に過去の大会は平日のゴールデンタイムの放送で視聴率10%超えているし)、3時のヒロインという新スターを生み出せたことからも、成功だったと言える気がします。なにより、観て良かった。

最終決戦まで行ったはなしょーさんも良かったです。コントの完成度はすごく高かったし、演技で笑いをとりにいけるのもすごいです。ただ、キャラクターパワーで3時のヒロインに届かなかったのと、最後の最後にあまり他の芸人がやらないような音楽コントでチャレンジできた3時のヒロインさんに軍配が上がったんでしょう。

てか、漫才とコントを披露してるんだね、3時のヒロイン。正月のネタ番組はいっぱい出てそう。


THE MANZAI 2019 で見た「インディアンス」の熱量

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恒例のTHE MANZAI マスターズが放送されました。

アンタッチャブルさんの10年ぶり復活新作漫才ということが話題になっていて、事前のPRから放送中のあおりも全部、アンタッチャブルさん一色だったように思います。「脱力タイムズ」の時は超超超超サプライズな演出だったのですが、THE MANZAIの舞台で柴田さんとザキヤマさんがセンターマイクに向かっていく姿、それを観るだけでお笑いファンとして純粋に嬉しい感情がぐんと込み上げてきました。

そんな中、霜降り明星の次に若手の「インディアンス」の漫才がとても面白かったので書き留めたいと思います。

インディアンスって?

インディアンスは大阪NSC31期。ボケの田淵さん(35歳)とツッコミの木村さん(31歳)のコンビです。年齢的に高校を出てすぐにお笑いの世界に入ったわけではなさそう。何やってたんでしょうね。

ここ2年くらい、若手を中心としたネタ番組でもよく露出するようになったインディアンス。田淵さんが達者でボケの手数も多く、枠にはまらない感じを演出してくるので、まるでザキヤマさんのようです。それに対して木村さんが、ストレートにツッコミを入れていくスタイル。テンション高めの正統派漫才という感じです。

 

インディアンスはプレマスターズ勝ち上がり組

今回の「THE MANZAI マスターズ 2019」では、事前にプレマスターズと題して12組の芸人が競うバトルが行われており、その観客投票で勝ち上がった2組が出場できるというシステムになっていました。

インディアンスとプラスマイナスが、その2組に選出され、THE MANZAI マスターズ 2019に出演しています。ネタはどちらもテンションが高い系の割と正統派に近い漫才です。観客投票だと、こういった2組が勝ち上がりやすいんでしょうか。

 

M-1 決勝に向けたインディアンス

さて。インディアンスは今年、初めてM-1グランプリの決勝に駒を進めています。THE MANZAIの収録がいつ行われたかわかりませんが、インディアンスはM-1に向けておもいっきりフルアクセルで調整してきているんだと思います。

THE MANZAIで見せたインディアンスのネタは、「おっさんみたいな子供が欲しい」という一見共感しづらい設定です。でも、その違和感を感じさせないように、設定を全部伝えるまでに小ボケを乱発させて、ゆっくりゆっくり(でも飽きさせず)設定説明を行なっていました。飛んだ設定を最速で伝えればボケられる尺をたくさん使えますが、設定が受け入れられなければ地獄の時間が待っているだけ。適当にやっているようで、インディアンスの漫才ってうまく構成されています。

ちなみにインディアンスは、センターマイクについてから最後のセリフを言うまでほぼきっかり4分でした。(プラスマイナスは3分35秒くらい)M-1決勝のネタ時間(4分)を睨んでのことでしょう。さすがにTHE MANZAIのネタをそのままM-1決勝の1本目に披露することはないと思いますが、少なくともネタ候補の1つであることは確か。

 

ツッコミの木村さんの笑顔がいい

あとあんまりネタと関係ないですが、木村さんが結構、漫才中に笑ってる感じが良いです。ひと昔前なら、なにを相方のボケで笑ってんねんと言われてしまいそうですが、ここ最近のお笑いは二人が仲良く見えることがプラスになる時代なので、木村さんがボケを突き放してないように感じるのが好感持てますね。

THE MANZAIを見たことで、インディアンスの熱量を感じてしまいました。M-1が楽しみです。


「百チャンネル」のチケットが届きました

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第四回単独公演『百チャンネル』のチケットが届きました(早ッ)。

いつもに比べてチケットの準備が早いです。今回は、長野市芸術館のチケットセンターでも販売できるように手配しようと思っています。

印刷されたものが届くと、もう後には引けない感が出てきますね。3月15日なんてあっという間にやって来そう。(チケット予約の詳細は追って発表します)

余談ですが、このチケット。14時30分のものと、18時00分のもののデザインを用意して、同じ業者にオンラインで印刷発注したところ、なぜか片方はヤマト運輸から届き、片方は佐川急便から届きました。同じ箱に入れてくれればいいのに。

百チャンネルの題意


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次回の青点滅単独公演のタイトルは『百チャンネル』

 

いままでの単独公演は『HIRAKINAORI』『BARETERU BARETERU』『勇敢な台無し』と、コントの設定に関わるような抽象表現をタイトルにしてきました。(開き直ってる人って面白いなとか、バレてる状況って面白いなとか、台無しになる状況って面白いなとかそういうの)

 

しかし、今回の『百チャンネル』は少し意味合いが違って。出演者たちが持っている様々なコミュニティ、顔、人付き合いを「チャンネル」と表現。多くの「チャンネル」を使って、長野市芸術館アクトスペースをいっぱいにしよう!という意味を込めました。

 

なんせ、アクトスペースは座席数も多く、正直、これまでの実績を考えると1ステージで十分な気もするのですが、敢えて強気に2ステ。客席を一杯にしようと思えば、かなり頑張らないといけません。演劇で集客を頑張るというと、いろんな意味がありますが、青点滅流で言えば「私生活でファンを増やす」「コミュニティをつくる」こと。チラシを配るとか、SNSで告知するとかも大事ですが、私生活で人に好かれることが何より重要だと思っています。

 

つまり、百個くらいのチャンネルを使って、アクトスペースを埋めようという心意気。
 

そもそも、僕の理想は青点滅によって色んなコミュニティに人が行き交うようになること。

青点滅に関わる人たちは、それぞれ色んな活動をしています。Aさんの活動にBさんが関わるのはもちろんのこと、Aさんの活動にBさんのファンが関わったりするようになれば、みんなが相互に関わり合うようになって、大きなコミュニティができるんじゃないかと思っています。

 

青点滅は主催がワカバヤシなので、その中枢はお笑いでありコントになるわけですが、目指すところは、コミュニティの拡充、拡大。

 

ようやく、ようやく、見えてきました。青点滅の未来像、理想像。

 

上田市「竹の湯」で上演した『静かな夜と私』を観てきました

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上田市の「銭湯」で演劇やってました。銭湯で演劇というだけで、かなりエモーショナルです。いいなぁ、上田。

題目は『静かな夜と私』。「わかち座」の作品です。

上田街中演劇祭で、ずいぶん前から銭湯・竹の湯を使った演劇の募集がかかっていて、僕も名乗りをあげようとしていました(結局いろいろあって手を挙げませんでしたが……)。番台や脱衣所が残っていて、男女に分かれた浴室も壁が天井まで届いてないからお互いの声は筒抜けという、ザ・昔ながらの銭湯です。僕がやるなら、二人芝居にして、男湯側と女湯側に分かれ、お客さんもどっち側で観るか選べる仕組みにしようと思っておりました。

実際に銭湯で行われている演劇を観ていると、自分でも作りたくなります。

さて。『静かな夜と私』ですが、ダンスと朗読が交互にやってくる、メッセージ性がガンガンとやってくる演劇でした。メッセージ性というか、もはや提唱、警鐘だったような気がします。対してダンスは、体のいろんなところがクネクネと動く、ちょっと奇妙なものでした。

会場(銭湯)の外から、鳥の鳴き声がしていて、それも良い効果を生んでいたように思います。寒さを懸念して置かれていたストーブが、時折、プホーポコポコと音を立てていたのですが、それもなんだか演劇の一つのように感じました。

アートな演劇は、まだまだ不勉強で奥の深い世界だなぁと痛感。いつか銭湯で演劇やってみたいなと強く思いました。

第4回単独公演は長野市芸術館アクトスペース

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第4回単独公演を下記のとおり行うことにしました。

  • 第4回単独公演「百チャンネル」
  • 2020年3月15日(日)
  • 2回公演予定・時間未定(昼3時頃〜と夕方6時頃〜の予定です)
  • 長野市芸術館アクトスペース
  • 脚本演出:ワカバヤヒロアキ
  • 出演:佐藤健一(TeaArrow)/小松春菜、タカハサシサツキ、ゆうた(以上、コントユニット青点滅)/土屋あかり(演劇集団ココロワ)/ミスター(犀の角演劇クラブ)/松本オブ・ザ・デッド/いまいちくん/コダ社長、まーくん(以上、劇団空素)


前々から考えてはいたのですが、ついに長野市芸術館のアクトスペースで開催することにしました。今まで長野市権堂にある小劇場「ネオンホール 」で開催してきたので、初のアクトスペース。

お客さんとの距離感が近いとか、妙にレトロな雰囲気があるとか、小劇場の良さはもちろんあるのですが、市役所に併設しているという立地のわかりやすさ。客席の作りやすさ。なによりステージが大きくなることで、演出的にやれることが広がるなど、アクトスペースの良さも随分とあります。

それにともない、客席数が随分と増えるので、本当に人が集まってくれるのかが心配です。でも、心配していてもしょうがない。今回ばかりは覚悟を決めて、ガッツリ宣伝活動をやろうと決めました。

 

既にある程度キャストも固めていて、今回初めて、『劇団空素(長野市で活動している劇団です)』の方々にご出演いただくことにしました。ワカバヤシにしては珍しく、脚本も8割方、出来上がっています。

 

劇場が大きくなることでどーしても身構えてしまうし、本当に僕がこんな舞台でやれるんだろうかと不安にもなります。でも、やるって決めたから頑張れるはず。大学生のころ、後輩に言われた「やるって決めたことなんだったら、できると思います」って言葉を未だに覚えています。だから、それを信じてみよう。

あ、コントはもちろん、面白いですよ!

 

演出しながら出演もしてしまった…ついに、出てしまった

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主催のワカバヤシです。

9.23に開催した単独公演で、ついに出演してしまいました。いままで、なんとか脚本・演出という立場を貫いて、出演しなくて良いようにやってきたのですが、どうしても男性1人の役者を探せず、ワカバヤシが出演するという方法を選びました。

肌感覚ですが、女性の役者さんは長野市にも結構います。10代から60代くらいまでいろんな女性が、仕事をしながら、役者活動をしているという印象です。ですが、男性の役者となると20代と30代がトコトンおりません。いたとしても、コントに興味があるかどうかはまた別な話で、その中から出演してくれる人を探すよりも、自分が出演した方が早いんじゃないかという結論に至りました。


僕、いちおう少しだけお笑い芸人のようなことをやっていた経験はありますが、シュールな漫才くらいしかやってなかったし、「演技のようなもの」なんてまともにやったことがありません。

ただ、いつからでしょうか。ふと、心の中から「恥じらい」を取っ払った時、大きな声が出せたり、「演技のようなもの」が多少はできるようになりました。運動神経がゼロなので、俊敏な動きはできませんが、ひとまず「喋る」「動く」「止まる」ということは多少頑張れるようになりました。不思議なもんですね。演技なんて、心の持ちようじゃないでしょうか。(って、知らんけど)


平日の夜。メンバーが稽古に集まって来るのが、だいたい19時半から20時くらいの間。それまでの時間を使って、ひとりでせっせと公民館で練習していました。演出が自分なので、ひとりで練習をしながら、どういう言い方をしたら良いか、どういう動きをしたら良いかを考えて、なるべく客観視をして……。果たして、『演出』ってこういうことで良いんだろうか。よくわかりませんが、ひとまず第三回公演に関しては乗り切れたように思います。


あーあ。出演しちゃったなぁ。

次回は、どうしよう。自分が出演する大変さを知ったし、自分が出演することで生まれる余裕も知ってしまいました。