コントユニット青点滅の日誌

青点滅の主催、ワカバヤシが書くブログです

生まれて初めて「青春」ってこういうことかもしれないと気づいた38歳の夜

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部活に入っている高校生って約7割らしいですよ。ベネッセの調査です。7割と言ったって、ゆるゆるのサークルみたいな部活もあるだろうし、時間と精神を捧げて本気で部活動に取り組んだ人ってどれくらいいるんだろう。

僕は中学校でなんとなく軟式テニス部に入っていて、高校は部活をせず、大学は遊びサークルに所属してました。いわゆる苦楽をともにした仲間みたいな人はおりません。よく合コンをしていた友達はいますが、それも「仲間」かと言われると違う。脱サラして放送作家の道へ進んだ時も、常に心がカリカリしていたので、とても周りに対して「仲間意識」なんて持てませんでした。自分だけが売れればいいと思ってた。

そんな僕。

びっくりするくらい大人気ないことを言いますが、自分が主催する演劇メンバーと宴の席を過ごしているとき、真面目に感動してしまいました。こっそりと。「仲間感」を感じていたのです。これか、こういうやつか。部活か、って。

 

主催する演劇ユニットは、もともと一年ちょっと前に僕がSNSを使って「コントやりたい」と宣言し、その投稿を多くの方にシェアしてもらって集まってもらったメンバーです。人の出入りは多少ありますが、それから一年以上経ったいま、不思議とお酒飲んではしゃげるくらいの仲になっていました。初めて会ったときはサグリサグリのサグリサグリだったから、それを思うと、よくこんな仲になれたなって思います。

そもそも僕は、人と仲良くなるのが苦手です。集団行動、集団生活も得意じゃない。学生時代、部活もまともにやったことないので、青春みたいな感覚も知らないままに大人になってました。そんなだから、コント演劇やるって言ったときも、主催は僕。劇団員は僕ひとり。公演の度に人を集める。という形をとりました。人との距離を遠ざけようとしている感じ。ひとりが好き。

でも。

一年くらい僕を中心に『演劇』をやってきて、次第にみんなが打ち解けるようになって、舞台の本番を3回も経験して、達成感を共有してきました。そんなメンバーたちと夜中まで飲んでカラオケなんか行っちゃって……。なんだろう、38歳にして初めて知ったけど、これたぶん『青春』なんじゃないかと思う。『青春』ってこれか。こういうやつか。

達成感だなんて、めちゃくちゃありきたりなもので、集団部活とかやってたら当たり前に経験してるはずなのに僕にはそういった経験が今までなかった。

放送作家時代、ロッチさんの単独ライブに関わってたとき。初めて本番が終わったあと、実は家に帰って号泣したのだけど、それは「楽しい時間が終わってしまった」という寂しさからきたもので、今回感じた感覚とは明らかに違う。

自分の声かけで集まったメンバーだから、余計に思い入れが強いのかな。思い入れが強いから、わざわざ感動したがっているのかな。単純にお酒が入っていたからそんな風に思ってしまっただけなのかな。


コントユニット青点滅に参加してくれてる人たちって、みんな「いい大人」です。いい大人がサグリサグリ集まって、そんで青春(青春ごっこだ、これは青春ごっこということにしよう)してる。昔の僕なら、そういう関係性を鼻で笑っていたと思う。いい大人が何をやっているんだとか、ろくにわかりもしないのに平気で他人に対して思っていました。

でもなぜかいま、「みんなが仲良くしてる」というだけで感動できるようになってしまいました。少し前なら、感動という言葉をこんな風に用いることさえはばかられていたのに、今はもうそれ以外の言葉が出てこない。


あぁ恥ずかしいな。