衣装について聞かれます。演出がワカバヤシだから、みんな僕に聞くのでしょう。
医者の衣装なんて、白衣着てればなんでもいいと思うし、白衣の内側がどんなんだって別に大差ないです。テレビ番組のAD役の衣装とか、街にいる女性の衣装とか、正直なんだっていいです。なんだっていいというか、本当になんでもいいです。
でも、さすがに選んできてくれた出演者のことを思うと、「なんでもいい」という言葉はあまりに冷たすぎるので、「他の人と色が被らないようバランスを取りましょう」という、おおよそ演出とは言いがたい、雑な指示を出すようにしました。一年間、この一手のみで、衣装の相談への対応をかわしてきたのですが、最近ではそれも危うくなってきました。
ついに出演者から「たぶん、なんでもいいと思うんですけど、衣装これでいいですか?」と言われるようになったのです。まずい、ワカバヤシが衣装に関心がないってバレてる。